「トヨタ自動車で働いていながら鬱病に?」

世間では、トヨタは優秀な企業という認識が当然のことながらあるでしょう。そこで働けることは、不安もない人生をほぼ送れるのに、鬱病になんてなるのだろうか?と。

しかしながら、トヨタをはじめとする自動車工場では、精神的な病気に侵される人は少なくない。発症した例は、鬱病の予備軍とも言われる人は、数百どころの数ではないだろう。一体何がそうさせているのか?

製造の現場は安全と品質が優先!とは言うが・・・

工場の仕事において、まず最も重要視されなくてならないのは、何を置いても安全である。働いている人間がケガをしては意味がない。そして、次に品質である。お客様にとっての良いモノを作ることであり、ひとつの不具合は世間の信用をあっさりと失う原因になる。

これらは、製造の現場では、毎日のように唱えられ聞き飽きるほどに聞いてきていることだが、現実はそれ以上に聞き飽きる言葉がある。

「なぜ台数出てないの?」だ。

 

安全よりも品質よりも結局は台数

当然、安全のために設備を停めることもあれば、品質に疑問がでれば、ラインを停めての確認が必要になる。しかし、それは同時に稼働率を落とすことと直結することになる。

残念ながら、ラインで働くものは100%で仕事をすることを求められる。100が基準で、評価はマイナスでしか判断されないワケだ。

当然、ラインを停めることが仕事のはずなのだが、結局は、いかに停めずに安全と品質を確保できるかという話しに方向がすすむことになる。

安全だ品質だと、何かあればルールを守らないのが悪いと責任を転化されながら、台数がでなければ稼働率が悪いのはお前のせいだと責任を転化される。

上司にバカが多いのもこれで頷ける。適当に聞き流せるヤツでないと、まともに全部とりあってたら、自らの心が病むからだ。

そして、バカな上司が蔓延したお陰で、全うな部下ほどに心が病んで辞めていくという負の連鎖が現場で拡大していくのである。

理想は言うがお金は出さない

そこで、役員たちが大好きな「改善」という言葉が登場するのだが、現場の人間は、秒単位で仕事を積められ改善をする時間など取りようがない。自分たちで何かをしようにも現実にはできないのだ。

現場の意見として取り上げてもらうことでもあればいいが、大きな会社は、この当たり前のようなことが、ほとんどまかり通らない。なぜなら、現場の人間とは別に、優秀?な別のスタッフが存在するからだ。

本来、汗を流して働いているのは、現場の人間であり、その現場の人間が効率よく働けるように意見をするのだが、なぜかそれは聞き入れてはもらえない。優秀?な口だけスタッフが、自分の机上の理論を具体化して成果を残さないといけないからである。

この仕組みは、大企業の中で最も損失が起きている原因だと思うが、数字には現れることがないので、報告書だけで会議がすすむ大企業では、問題視されないという問題が起きている。

自動車会社だけにあらずだが・・・

もちろん、口だけ?スタッフも必死だ。自分のアイデアで具体的に結果を出さなければ、口だけどころか、必要ない扱いにされてしまう。まだ、汗流して働いてるやつのがマシだなと。

実際、カラダを酷使して働いているのはライン工であるにもかかわらず、気持ちが病んでしまったりするのは、口だけ?スタッフのほうが多いかもしれない。

しかし、学歴をそこそこ持っているスタッフなだけに、若いうちに早々に転職したりする者もいる。やはり、現場で働いている人間のほうが置かれている環境は厳しいだろう。

私は、他の業種の製造工場でも働いていたが、たしかに同じように技術職と技能職という仕事は別々に存在していた。ただし、以前の職場は、現場の意見が最優先され、頭のいい学校をでた上のスタッフは、現場と一緒になってそれらの問題に取り組んでくれていた。

これは、私の個人的な経験での感想にすぎないが、自動車工場は、そういった協調性が全く感じられない。

立場の弱い者の我慢と犠牲で成り立っているだけで、ほんの何かのきっかけがあれば、一瞬にして企業が崩れ去るのではないか?と本気で思っている。

 

最悪な結末の自殺という結論

ここで最後に話しをしておきたいのは、あなたの心が折れてしまいそうなのは、あなたが悪いのでは無いということ。

自動車会社の環境は、恐ろしいくらいに悪い。ちょっとでもアホな上司がいれば、会社の知らないところで、とんでもないブラック化が進行している職場は無数にある。

本来であれば、どこかに相談して解決したいところだが、そうすることが自分の評価をさらにマイナスにしてしまうかもと考えると行動にも出れないであろう。

しかし、その心の葛藤を続けていくことは、先々に結局は体調不良を起こすことにしかならないのである。その最悪なシナリオが自殺だ。もはや日本は、先進国ではぶっちぎりに自殺者の多い国だ。

大切なことだから、知っておいて欲しい。

逃げることは悪いことではないし、逃げ場所は、いくつでもある。

もう耐えれないなとギリギリまで我慢はする必要はないので、明日にでも病院の心療内科を訪ねてみるなどの行動をしよう。

心が病んでしまえば、結局は行き着くところは休みでしかない。明日、どうしても行きたくないのであれば、明日は休んで診療内科を受診する予約をしてみて欲しい。

あなたが犠牲になって、会社を辞めたり、我慢し続けることはないのです。

あいつ本当に鬱病なのか?お金を貰って休むやつが多すぎる

さて、ここまでは働く側を擁護した意見だが、もうひとつ付け加えておきたい。

自動車工場では、鬱病なんて珍しいものではない。気がつけば隣の班の誰々を会社で見かけなくなったなんてことはよくある。

しかし、気がつけば会社に来ていない彼らは、その間の生活費などに心配がないのか?と考えたことはないだろうか?

そもそも、家族を養う立場であったりもすれば、休みたくても休めないというの本当のところだと思うかもしれないが、これは的を得ていない解答なのです。

鬱病は、紛れもなく病名であり、病気です。お医者さんが、診断書で、「鬱病のために休養を要す」と書くことになれば、会社は彼に働いてもらうことはできないのです。

しかし、もちろんそうなっては生活ができなくなります。これまでコツコツ働いてきた生活の基盤がもろくも崩れるかもしれません。

そこで傷病手当金という制度を知っておく必要があります。

傷病手当金は、就労が不能になった被保険者に生活費を支給してくれる制度です。健康保険に入っている人は、被保険者であるために、会社員は必然的にこの制度を利用することが可能です。

給料の3分の2程度の支給ですが、税金が引かれるでもなく、働かなくても貰えるお金と考えると充分な金額とも言えます。

しかし、こうした制度を知らない人は、本当に鬱病でありながらに手当てを貰えない人もいます。逆に、手当をもらうためのコツをしっかりと勉強して、こっそりと休みを得ている人もいるかもしれません。

悪巧みに利用してもらっては困りますが、傷病手当てをしっかりと貰うためには、知識も必要かと思いますので、次のサイトも紹介しておきます。

 

【参考サイト】傷病手当金を受給する方法

パワハラが原因であればそれはもちろん労災です

また、傷病手当ては、病気などで会社を長期に休む必要がある際に支給されるものです。しかし、病気の原因が会社にある場合は、労災になります。

鬱病のほとんどは、上司からのパワハラといったものが大半です。パワハラそのものは、上司個人の勝手な指導方法からなるものかもしれませんが、原因は会社で起こっているために、これは労災であるべきです。

労災の場合は、支給額が80%ほどになります。現実には労災の認定までは時間がかかるために、すぐには貰えるようにはなりませんが、正当な手当てですから、会社の圧力に屈することなく堂々と申請されてください。

 

【参考サイト】

傷病手当金を受給する方法

うつ病で労災認定を受ける方法